ビデオでの鑑賞はありましたが、劇場で初めて観る事ができました。
三人の信玄のオープニングがあけると、戦場となった城内を駆け抜ける足軽。その黒い疾走感、白い土煙、横たわる兵の赤い血痕。この鮮やかな映画的コントラストにドキリとする。また夕日の中を退却する兵士たちが黄金色に染まるシーン、その美しさは感動的。勝頼の背後に陣を作るシーンのワンカット長回しや、夜の戦闘シーンの鎧の黒光り、影武者を追放する雨のシーン、どれもが映画的美しさに溢れていてお腹一杯にさせられる。
今なら合戦シーンなどはCGでつくるのでしょうが、ロードオブザリングのようなCG戦闘シーンになるなら、CG無しで作られて本当に良かったと思う(笑)
公開当時、フランスでは影武者を真似たCMなどが作られたそうです。フランス人にとってもこの映画が持つ日本の様式美、映画的美しさは衝撃だったのでしようね。