もちお

影武者のもちおのネタバレレビュー・内容・結末

影武者(1980年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 好きなところもあります。
 ただ、気になるところもありました。

①良かったところ
・影武者とバレるのか、バレないのかという緊張感
 適宜工夫しながら誤魔化していくところが面白かったです。
 特に側室たちの前で、自ら影武者と名乗る場面が印象的でした。
 織田や徳川の人々が「信玄は亡くなったのか?生きているのか?」と右往左往する姿も良かったです。
 一方、家臣たちが戸を開けたまま影武者の話をする場面には、違和感を覚えました。
 隠す気があるのかないのか、よくわからなくなりました。

・武田信玄と山縣昌景の会話
 序盤の場面です。
 機嫌が悪い信玄を叱責する昌景が印象的でした。
 その叱責にちゃんと耳を傾ける信玄も良かったです。
 2人の信頼関係が伝わってきました。

・どっしり構えている家康
 威厳がありました。
 静かに話すところが素敵でした。

・勝頼
 本作で一番印象に残った人物です。
 息子である武丸や、影武者との関係で、不満を溜めていく姿がしんどかったです。
 
・合戦シーンの迫力
 兵や馬がたくさん登場するので、迫力がありました。

・出演されている方たちが豪華
 凄かったです。
 皆さん素晴らしかったですが、山縣昌景役の大滝秀治さんが特に印象に残りました。
 また、阿藤快さん(当時の芸名は阿藤海さん)に気づいた時、嬉しかったです。
 倍賞美津子さんと桃井かおりさんも印象に残りました。

②合わなかったところ
・本作の上映時間が長い
 約3時間です。
 長いから一概に苦手という訳ではありません。
 長くても好きな作品はあります。
 ただ、本作は集中力を保つことが難しかったです😓

・終盤の合戦シーン
 しつこいと感じました。
 風、林、火の順番で各部隊が突撃しますが、その度に同じように撃破されます。
 その後に敗れた兵や馬が映りますが、この場面も長かったです。

・盗人が自ら影武者になることを望む理由
 飲み込めるような、飲み込めないような……
 たしかに盗人は信玄と一度直接会っていますし、助命の恩義があることもわかります。
 冒頭の場面で信玄の威厳が表現されていました。
 ただ、納得しにくかったです。
 武田の家臣でもないのに、「俺を使ってくれ!」と懇願するのは違和感がありました。
 一度の対面で心酔するのであれば、そもそも逃げようとしないのではと思いました。
 個人的には、信玄と盗人の交流を追加で描いてほしかったです。
 終盤で影武者だった男が突撃しても、気持ちが燃えなかったです。
 竹丸を想っての行動なのかもしれませんが、あまり盛り上がらなかったです。
 
③まとめ
 気になるところもありますが、好きなところもあります。
 観て良かったです🙇
もちお

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