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影武者のyatsuのネタバレレビュー・内容・結末

影武者(1980年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

忠を尽くす対象、主君の重要性と象徴性。組織の芯に成り代わる盗人の重責と、それに忠を尽くしているが真実を知らない部下達。夢の中で信玄の幻に追われるのは、信玄への忠を受け止め切れない苦心の現れだと考えると、大軍に囲まれる夢を見た、という台詞の大軍と言うのは武田の配下達だったのかもしれない。その気の置けない所謂大軍の中での竹丸との関係性。
派手な展開はなくとも組織の構造や、瓦解寸前で先の無い諦観、影武者、重臣、配下達各々の虚しさを慮ると面白い。そして長篠の戦いにて滅ぶ儚さと美しさ。
物量、馬、絵画的画作りの迫力。
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