TaiRa

ギャングのTaiRaのレビュー・感想・評価

ギャング(1966年製作の映画)
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メルヴィルの映画は男たちが突っ立って会話してるだけでもバチクソカッコいい。北野武、ジョニー・トー、マイケル・マン……みんなメルヴィルやりたくて仕方ないんだろうな。

冒頭の暗闇の中の脱獄から森を駆け抜けるタイトルバックでまず痺れる。バーで唐突に始まる銃撃戦のドライな質感。刑事の「何もなかった」状況をデッチ上げる一人喋りも面白い。リノ・ヴァンチュラの渋い佇まいと躊躇なく人を殺す様。金塊強奪のロケーションと警官殺しのバイオレンス。あとちゃんと崖から車落としてるのもやたらダイナミック。キャラの立った登場人物が次から次へと出て来る。150分もあって話がよく分からなくなってくるけどカッコいいしいいか。もう二度と会えない男と女の無言の別れを何度も何度も切り返すとこ泣ける。

これ観てメルヴィルと一緒に仕事してぇと思うアラン・ドロンも分かってる。次作『サムライ』へ。
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