空海花

RENT/レントの空海花のレビュー・感想・評価

RENT/レント(2005年製作の映画)
4.3
『tick, tick... BOOM!:チック、チック...ブーン!』を観る前に復習♪
大好きなミュージカル映画。

『レント』はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を基にしたミュージカル。
ブロードウェイに進出した1996年にはトニー賞4部門を受賞した、伝説のブロードウェイ・ミュージカルの映画化。
NYイースト・ヴィレッジに集うボヘミアンたちの愛と苦悩に満ちた1年間を描く。
監督クリス・コロンバス。
音楽(作詞・作曲)はオリジナルの舞台の台本も手掛けたジョナサン・ラーソン。
オリジナル舞台にも出演したキャストが魅力的。

1989年ニューヨークの芸術家たちのニューヨークのロフトでの暮らしが熱い楽曲と共に描かれる。
『ジャズ・ロフト』を観たからそのイメージが残っていて嬉しい偶然。
それぞれが別ジャンルで我が道をいく個性豊かな人たち。
人種・セクシュアリティ・麻薬・エイズなどの悩みを抱えている。

「Seasons Of Love」で始まるオープニング
そして“燃える街”の演出が最高♪
ロックテイスト多めの熱量もこの作品の魅力だろう。
舞台劇でもありながら、そこにこだわらない自由な映画的空間の演出が良い。
オリジナルミュージカルのファンには脚色や演出などもしかしたら不満があるかもしれないが。

愛と貧困とボヘミアン
出逢いと別れ、そして人生

クリスマスが来てまたクリスマスが来る
その1年。


以下メンバー紹介入れます⚠️
ストーリー多少触れるので気になる方は飛ばしてください⚠️


マーク(アンソニー・ラップ)はドキュメンタリー映像作家を目指す。
プライベートでは元カノを取られたばかり。
映画の中でもカメラを通すだけあって彼の目線が観客の視線と重なる。

元人気ロックスターのロジャー(アダム・パスカル)
元カノの影響でヘロイン中毒。
HIVにも感染しており引きこもっている。
死ぬ前にただ1曲の名曲を書くことに没頭する。
下の階に住むミミに惹かれるが最初はわざと素っ気ない。

コリンズ(ジェッセ・L・マーティン)は大学講師。
マークとロジャーとは元ルームメイト。
強盗に襲われた直後にエンジェルと出逢い、瞬く間に恋に落ちる。
ゲイでHIV陽性。

ベニー(テイ・ディグス)は彼らの元ルームメイトだが金持ちと結婚し、今はこのビルの家主。彼らに家賃を請求してばかりだが、若き芸術家たちのためにスタジオを作る計画を立てている。
協力したら家賃は払わなくてもいいと言うが、結局その条件は飲めないもの。

ミミ(ロザリオ・ドーソン)はロジャーたちの階下に住むダンサー。
彼女も麻薬中毒。後に彼女もHIV陽性だということをロジャーも知ることに。
しかしロジャーは過去にこだわり…

エンジェル(ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア)はドラァグクイーンであり、ドラムスティックをいつも持ち歩くストリートドラマーでもある。
コリンズとお互いにエイズを抱えていることを知り恋に落ちる。
愛と今に生きている感じが1番する。

モーリーン(イディナ・メンゼル)はパフォーマンス・アーティスト。
ベニーの立ち退き計画に抗議するためライブ活動を行う。
マークの元カノだが、今は女性弁護士と付き合っている。
バイセクシャルで自由奔放な恋愛が好き。

ジョアンヌ(トレイシー・トムス)は弁護士。レズビアンでモーリーンと付き合っているが、男女共に愛想を振りまく彼女に気が気でない。
家賃を払えるようにするためにTV局にマークの仕事を売り込んだりと協力する場面も。

喧嘩したり嫉妬したり…
なかなかうまくいかないけれど
メンバーの半数以上がエイズ患者やHIV感染者という状況(テーマ)のなかで
“今”に命を全力を注ぎたい。
誰にでも必要な「今を生きる大切さ」という普遍的なテーマが描かれる。
それが全員で歌い上げられ、心をグッと掴まれる。

また観ても号泣するのは歌だけではない。
こういうのは弱い😭
でも好みは別れると思います。


2021レビュー#189
2021鑑賞No.422
空海花

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