西村権太郎

バウンティフルへの旅の西村権太郎のネタバレレビュー・内容・結末

バウンティフルへの旅(1985年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

これを観たので、
poor things
tammy faye
judy
以外は
1981年迄
アカデミー賞主演女優賞を獲った作品は
観た事に。

凄く昔で、子供の時過ぎて
まだあんまり分からなかった時な気がしますが、
この翌年以降は
マーリー・マトリンが受賞、aliensでシガーニー・ウィーバー、ペギースーの結婚でキャサリン・ターナーがノミニー。
その次の年ムーンストラックでシェールが受賞、fatal attractionのグレン・クローズとかが候補となんか華やか。

で観てみたら、やはりオスカーに相応しいかもと感じました。

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絶対舞台の劇の映画化だろうと思ってたらやっぱりそうだった。
場面数が少なく、定点カメラで大丈夫そうな
対話メインの感じ。
でも全く飽きなかった。
分かり易く嫁姑問題。
そして息子が甲斐性無し。
嫁かなりムカついた。

なのでレベッカでモーネイの良さが際立ちました。
the hand that rocks the cradleで大好きになった彼女が出てると知らずに観始めたので、出てて嬉しかったし、こんな良い作品に出ていたなんて恵まれてたんだなと。
彼女それを後のキャリアに生かしきれたでしょうか…。

登場する時間短いのに、凄く良い役でした。
アウェイクニングスのペネロープアンミラー、a league of their ownのマドンナ、黒い司法のブリー・ラーソンとかあと最近観た中ではmississippi burningのフランシス・マクドーマンドの様な
脇役だけど魅力的過ぎて鮮烈な印象の
凄く良い役だったんです。

今も彼女TVでは活躍していますが、もう1ランク上に行けたんじゃないかなと
勿体無く思います。

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小説でも映画でも、「旅」を描く物語は多いですよね。
何が良くて何が悪いか、ですとか
美しいもの・尊いもの、を
人が人に教える・伝える為に
「旅」が用いられる機会が凄く多いって事ですよね。
単に場所の移動に留まらない価値が有ると言う事だろうと思います。旅には。
ロードムービーとか。
なんなんでしょう。

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バスの中でサラッと語られる、子供が死んだ事。第一希望の人と結婚出来なかった事。

息子くんも子供が出来ず苦しんでいる、という事等も
忘れた頃に
「ああこの人辛いんだ。」って感じで
把握させられます。

そうゆう対話の積み重ねのみで
物語は静かな盛り上がりを見せて。

嫁への叱り方がヤンワリで
なんかスッキリしないんですがね。

郷愁、生まれ故郷(ホーム)への特別な想い、世の無常さ・時の儚さ、人間の人生の短さと自然の移り変わりの対比。その限られた時間の中に在って、旅と出会い。

編集でちょっと残念な所が何箇所か有りましたが、
素晴らしい作品でした。
多くの方に、観て頂きたいです。
西村権太郎

西村権太郎