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掠奪された七人の花嫁のumihayatoのレビュー・感想・評価

掠奪された七人の花嫁(1954年製作の映画)
5.0

納屋のダンスシーン、良すぎて泣ける
セットや衣装やメイクも完璧
美しいマットペインティング

ガストンに一目惚れする本の読めないベル
7人の大男の家に嫁ぐ白雪姫

彼女は一目惚れした夫の荒くれ兄弟達の洗濯や食事の面倒も見て、マナーを教えたり、もはや母親のような存在になります。
女の子の落とし方や恋の仕方を兄妹達に教え
そして恋の相談をする弟も。
舞台である1850年代に、嫁が家の男達にこんなに物申すことが出来たのだろうか?

この映画ではその女性像による社会変革が、「田舎の保守的な村での一目惚れの結婚」という出来事で語られているように思います。

偏見や体裁社会、家父長制、固定された価値観を打破した先、その新しい道の先に、本当に自由な恋や結婚があり、本当の優しさや愛情や幸せな"家"がある。

一体感や絆や愛は
苗字が一緒だから
出来るわけではありません。
共に何をし、何を与え合い、何を乗り越えてきたかで培われるもので
それが出来てはじめて
「家」や「土地」を守り残そうと思えるのだろうと思いますし、それが「公共」と「私」どちらの利益にもなることは言うまでもない事かなと思います。
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