そういう映画として、何処かでネタバレを喰らう前に観ておこうと思いまして。
おっ!ワンシチュエーションものか!と嬉々。スーパーマーケットの中。外は辺り一面の霧。霧の中には何かがいる。
一体何が起きているのか。それが分からないのが面白い。
そして、この物語がミステリーであって欲しいという淡い期待。どんでん返しを待ってしまう私。
あまりに有名すぎる作品ですが、一体どんなラストが待ち受けているのか?
以下、ネタバレを含みます。
パニック映画、ディストピア映画として、まずB級。暗転が多用されすぎていて、日を跨ぐ演出が雑である。そして、スーパー内の人間たちの行動に違和感を感じるところがチラホラ。演出と分かっていても、すぐに逃げなかったり、集団心理と宗教が生まれていく中での異様さ、気持悪さといったものも薄味で、「冷静」と「混乱」の描き分けができていなかったように感じる。
そして、ラストシーン。自らの手で4人の命を眠らせなければならない絶望。
絶望を飲み込んだ後に訪れる、助け。
でもそれって結構救いのあるエンドで、愛に溢れた終わり方。
もっと、不条理で道徳の片鱗なども一切ない、暗く、地獄より深い、強烈なラストを求めていたので、もっと救いのない絶望を、、、と思ってしまった。
これもまた、そういう作品と知った上で観ているから変な期待をしてしまうのであって、ある程度、前情報を持って観る人の期待は、そうそう超えることはできないだろうとしみじみ思う。