映画大好きそーやさん

ミストの映画大好きそーやさんのレビュー・感想・評価

ミスト(2007年製作の映画)
3.8
スティーブン・キング原作の、史上最強の胸糞映画と名高い1作!
ずっと観たかったのですが、私の利用しているサブスクには見当たらなかったため、GEOにてレンタルし鑑賞しました。
そうまでして本作の胸糞具合を目の当たりにするのは正直キツく、何度も目を逸らしたくなりました。
描写はグロとショッキングが意外に多く、クリーチャーの気持ち悪さが堪りませんでした。もちろん良い意味で、です!
恐らくCGで作られているであろう彼らのクオリティーは、まるで本当に登場人物たちを襲っているかのような臨場感があって凄まじかったです。
そして、全編を通して繰り広げられる人と人のいざこざは、見ていて1番気持ち悪く、居心地の悪いものでした。
怪物の恐怖と、人の恐怖、更に追い打ちをかけるように、密室が、霧がと、休む暇なく登場人物、観客にその牙を剥いてきます。
1本の映画として、申し分のない、何なら許容量を超えたSAN値減少描写の数々に、完膚なきまでに叩きのめされました。
また、ラストカットに至るまでの終盤のシークエンスは特に救いがなく、どこまで追い詰めれば気が済むんだと頭を抱えてしまう私がいました。
ただ解説等を拝見して、希望と解釈できる描写も見つけることができると知って、一理あるとも思えたので(恐らく外に逃げたことで生き残った親子?が最後の画面に映っていた点等)、映画の面白さをまた再確認させてもらえたようでした。
総じて、パニック演出で観客の襟元を握り締めブンブンと振り回す怪作でありながら、意外にもエンタメ的な側面も読み取ることができる、奥の深い作品でした!