まつこ

太陽の中の対決のまつこのレビュー・感想・評価

太陽の中の対決(1965年製作の映画)
4.3
お洒落な会話に唸ってしまう西部劇。

白人ながら先住民に育てられたラッセル(ポール・ニューマン)は養父から相続した下宿屋を売り、その資金で馬を買いに行くため馬車に乗り込む。同乗者からの差別に耐えながら過ごすラッセル。そこで居合わせた男がガンマンに狙われているとも知らずに…

会話のセンスがツボすぎた‼︎
勝気な女性が多くて面白い。

下宿屋のマネージャーであるジェシーが特に好きだなぁ。下宿屋がなくなると知り、行く末を案じた彼女が急にする逆プロポーズが何かいいなぁ。〝年を取って丸くなったわよ〟と詰め寄るけど、〝若い踊り子でも無理さ〟と断られた彼女は『男が断る時はいつも言うの〝君のため〟にって』と粋に返す。痺れるなぁ〜( ´艸`)
正論で生きすぎている感じもするけど、率直で気っ風が良くどこ吹く風な感じがカッコイイ。誰もが長いものに巻かれろな状況の中で『助けたい人を選んでたら世界が滅んでしまうわ。困ってる人を助けなきゃ!』という正義感がまたいい。

ポール・ニューマンのかっこよさは別格として、後はおっちょこちょいなメキシコおやじがとてもかわいい。
敵のガンマンなのですが、お腹を撃たれた後に『腹に穴が空いたぜ〜腹痛はガキの頃以来だぜ〜アミーゴ〜!』というお茶目さ。いいなぁ。

ラストはやるせないが良い余韻が残る。
太陽の中で対決したのは彼とガンマンではなく、もっと深いものとの闘いでした。

ドンパチが少なく残虐なシーンもないので女性も観やすい西部劇かな。センスのある会話劇がお好きな方にオススメしたい一本でした。
まつこ

まつこ