子供を子供扱いし過ぎてナメると、こういう映画が出来上がる。
冒頭のずっこけそうな怪獣マーチから、もう駄作以外の何にもなれない臭い。
一から十まで、大人が思う子供像の押し付けでしかない。
主人公の少年は強盗に立ち向かうという一大事を乗り越えてとっくに大成長を果たしたはずなのに、大人たちに言わせると日常に戻っていじめっ子を喧嘩でぶっ飛ばすところまで描かないとハッピーエンドにならないらしい。
話を矮小化して「目の前の課題に向き合う」ことだけを成長だと思っている大人の悪い癖だ。
大体、ゴジラが活躍しないといけないのは分かるけど、子供(ミニラとガバラ)の喧嘩に手を出してガバラをボコボコにするのはいくら何でも大人げないだろ。
いや子供向け映画に大人が野暮なツッコミはしちゃいかんのかもしれんが、子供時代の自分がこれを観たとしても面白いと思うことはなかったろうなあ。