けーはち

エイリアン4のけーはちのレビュー・感想・評価

エイリアン4(1997年製作の映画)
3.8
エイリアンの遺伝子を取り込んだクローン復活超人シガニー・ウィーヴァーと共に闘うのは皆ひと癖ある多様性ダークヒーロー集団。本作はSF的な理屈よりケレン味重視。エイリアンが侵入した脱出ポッドに手榴弾シューッ、ドカーン、士官敬礼、間髪入れず士官もグチャッ、という良いテンポでブラックな笑いのシーケンスは秀逸だし、跳弾射撃や梯子逆さ吊り・2丁拳銃乱れ撃ち等のキメキメアクション、クローン人間失敗作「コロシテ……コロシテ……」の介錯だのエイリアンと人のハイブリッドがブヨブヨの状態で這い出て来るだの非倫理的極まる異形怪奇の目白押しで、全てにおいて過剰に尖ってむしろポップに映る「アメリ」のジュネ監督。急激に進化したCGを交えたVFXは巧緻だし、ミュータント&ダークヒーローのハイテンション地獄絵図グロテスクバトルの果てのヒトという種族を超えた人間性の勝利&地球への帰還と見事な帰結を見せる、ゲテモノながら珍味な秀作。全く毛色が違う監督の味が四者四様の名シリーズであった。