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ドッグヴィルのyaのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
3.9
ドッグヴィルという村に、美しき逃亡者グレースがやってきたことから炙り出される人間の狂気を描いた作品。

舞台のような簡易的なセットに極めて説明的なナレーションという実験的な構成により、様々な状況に置き換えうる普遍性を持たせながら、人間の本質を突きつける。三時間の長尺もニコール・キッドマンの圧倒的画力で飽きさせない。

自然と欲望がエスカレートしていく村人達に加え、机上の空論を語るばかりで本質とリアルを全くわかってない愚か者トムには終始イライラさせられる。錘を押してやるのではなく、取ってやるのがお前の仕事なんや。錘の雪かき跡を歩いてんじゃない。

結局、誰もが神ではなくただの人間、というラストにはスッキリ。田舎町で学びすぎた娘を見たパパの引き具合には爆笑。
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