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ドッグヴィルのauraのネタバレレビュー・内容・結末

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

言葉を選ばず言うと好きすぎてむちゃくちゃ興奮しちゃった。
グレースが父親と再会した時は街の人を許そうとしたところ、高い倫理観を持つことを傲慢と指摘されるところ、月明かりに照らされた街を観て人々と街の醜さを思い出し皆殺しを決めるところ。
すぐに結論を出さないのは、話の展開のためもあるのだろうが、感情と心が解離状態にある人間が戻ってくるには現実ならばむしろ短いくらいで、この時間がとてもよかった。
あのくだりが助けになる人も多いのではなかろうか。丸尾末広の少女椿で、母親が眼球を舐めるシーンを見て「これがお母さんだ」と救いになる娘がいるように。

前に妹が実兄を殺す話を書いた時に、殺すシーンで迷いと決断がもっと欲しいと言われ、殺す時は実行あるのみなんじゃないですかね、と思ったが、こういうことだったんだな。ナレーションを使えない場合どうするかが問題だけど。その前に問いを撒けばいけそうだ。やっぱり本数を観た方が良い。そして複雑なことを描きたいなら明快なプロットを用意するべき。
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