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ブルースチールのHKのレビュー・感想・評価

ブルースチール(1990年製作の映画)
4.0
のっけからスミス&ウェッソンのドアップということで、キャスリン・ビグローのフェチが炸裂したヴァイオレンス・アクションの快作。女性作家だから女性を主人公にしたと思われるかも知れないが、確かにそれもあるんだろうけど、トム・サイズモアの強盗(似合うなあ)が落としたマグナムを拾った証券マンのロン・シルヴァーは、だからサイズモアに成るのではない。薬莢にターナー(ジェイミー・リー・カーティス)の名前を刻んで彼女に成ろうとするのである。そしてカーティスを誘惑してものにする。つまりシルヴァーはカーティスに成ってカーティスを抱くのだ。この異常な愛情、分かります?巨乳だが中性的なカーティスの起用は、だから偶然ではない。本作は当初、主役を男にせよとかいろいろ言われて金を出すところがなかった。手を差し伸べたのが、『ニア・ダーク』(87)を観て気に入ったオリヴァー・ストーンである。ストーンはビグローに電話して出来ることがあればなんでも言ってくれと言ったという。相変わらずスケベなやっちゃ。
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