010/2024
最近ヴィム◦ヴェンダースの「パーフェクトデイズ」を観て何も起きない映画が見たいなーと思い
DVDを引っ張り出してきて鑑賞。
当時ハリウッドこそが映画だと思っていた私にとって
所謂ミニシアター系も観るようになったルーツとも言える 言わずと知れた鬼才ジム•ジャームッシュ監督の作品。
多分もう5、6回観てますがやっぱりいい。
懐古厨と言われようとやっぱり好き。
もはや画面端の現像ムラでさえ愛らしく感じられる。
改めて観てもほんとーーに何も起きない映画だなw
ヒキの絵を多用し登場人物の表情の機微がわかりにくく
感情が希薄に感じられるところや
少ないカット数、雑にぶった斬ったような編集
コントラストの強い硬い白黒の画も
たまらなくクールで
映像とは写真の連続なんだなあと当時思わされたものでした。
ジョークのオチが思い出せないとか
アメフトのルールがうまく説明できないとか
外し方が絶妙。
物語も何か起きそうな予感は何度もするのに何も起きない。
このオフビート感がたまらない。
主人公の3人が愛おしい。
ウィリーはとぼけていて素直じゃないし
エディーはどこまでもお人よしだし
エヴァはクールで可愛い。
そしてエヴァのおばあちゃんの
誰もいなくなってしまったあとの寂しげな表情がなんとも言えない。
中でもクリーブランドで3人が再会するところのシーンが1番のお気に入りです。
関係ないけど最近流行りのAIで着色したら
一体どんな色彩なんだろう?
死ぬ前に見る最後の一本と言われたら多分この作品を選ぶと思います。