はる

50/50 フィフティ・フィフティのはるのレビュー・感想・評価

4.0
自分が死を現実に考えた時

周りの真実が 本当に見えてくるんだと思う。
27歳、まだまだ若い男性。
恋人もいて、友達もいて、仕事も頑張って・・・
そんな日々の中、急に難しい病名のガンが見つかったら・・・
というストーリーなのですが、
本当・・・医者の説明が遠く聞こえるほど 夢の中にいるんじゃないかって状態になってしまうのは 本当に、本当に分かる。
そして、抗がん剤治療しながらガンと戦ってる仲間が 亡くなったら・・・
もう、それは他人事じゃなく、自分にも死が迫ってるという恐怖も同時に感じるわけで・・・
正直、本当に好きじゃないと恋人として支えるのはできない。
本気で好きでも、きっと苦しんでる姿を見るのは辛い、でも支えたいって思う。

抗がん剤治療してる恋人を1時間も待たすっていう時点で
彼女として失格なのは誰でも分かる事であります。
あのセラピストは その点でふさわしいです。
きっかけは 仕事だけど途中で格闘しながらも支えようとしてるもの。
そして、あの友達。女とやる事だけが・・・とか途中言ってたけど
女とやるだけが目的なら、わざわざガンと戦ってる友達には会わないよ。
私個人としてはこういう友達が、本当に一生の友達と言える友達だと思う。
たとえ 見かけや言動は チャランポランでもさ・・・
こういう友達いたら きっと 少し、気が紛れるし、元気付けられるもん。
親も あれは仕方ないよ。
だって親だもん。
自分で腹痛めて 大事に育てた子だもん。
必死になるのも、何かしてあげたいのも当然だよ。
ただ 空回りしちゃっただけ。
自分が死を実感した時 きっと真実が見えてくるんだよね。
本当に大事にした人や、頼りたい人、自分を大事に思ってくれてるひととか・・・ね。

何か、人間っていいな・・・って しみじみできた。
しんみりする映画とかじゃないので
ぜひ観てみてほしい映画です。
きっと 考えさせられるものがあるから。
はる

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