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恐竜・怪鳥の伝説のtakのレビュー・感想・評価

恐竜・怪鳥の伝説(1977年製作の映画)
2.5
小中学生の頃。長期の休みに入る前に学校で映画の割引券やチラシが配られていた。今でもあるのかな?。アニメや「男はつらいよ」だけでなく、「スーパーマン」など外国映画も。「カサンドラクロス」のチラシが配られたこともあったな。その頃に配られたものの一つが、本作「恐竜・怪鳥の伝説」と「ドカベン」二本立てのチラシ。人気野球漫画の実写版と特撮映画のカップリンクには驚いたし、女性を咥えた恐竜が描かれ、首長竜と翼竜がもつれる絵柄が強烈に印象に残った。

Wikiを見るとスターウォーズ公開前に特撮ものやったれ!という東映の商魂が記されているが、自分がそのターゲット世代ドンピシャだったってことがよーくわかった。2024年1月下旬からYou Tubeで期間限定配信があると聞き、初鑑賞。ターゲット世代だったのに、公開当時観なくてすみませんw😝

富士山麓の樹海で氷穴に落ちた女性が、奇妙な卵のようなものを見つけ、ニュースで報じられた。メキシコに調査に行く予定だった地質学者の主人公は、予定を取りやめ一路富士山麓へ。彼の亡き父は古生物学者で恐竜生存説を唱えていた人物だった。竜神祭りが催される湖周辺では次々と怪事件が起こっていた。外国人旅行者が首長竜らしきものを撮影、主人公の恋人である女性カメラマンの助手は湖中で身体を食いちぎられた遺体として発見される。謎の生物の正体やいかに…!というお話。

いやいや。ターゲットが小学校高学年と言うけれど、当時のお子ちゃまにはかなり刺激強かっただろう。特撮がチープなのは仕方ないにしても、無駄に色っぽいし、無駄にグロい。女性のシャワーシーン、渡瀬恒彦と沢野火子のキスシーン。爆雷が湖に投げ込まれるのを知って渡瀬恒彦の後を追うべく、沢野火子がダイビングスーツに着替える下着姿は必要なのかw。

そして、「ジョーズ」の水中目線の撮影を応用して迫る恐怖を表現。ゴムボートにかけられた手を引き上げたら…
きゃーっ!😱
ロジャー・コーマンのB級ホラー映画観てる気分😂。でも、当時の子供にはきっと強烈だったぞ。

ともかく、当時の東映が外国映画のトレンドに敏感で、先駆けて何かをやろうとする姿勢だったのは、今回の鑑賞でよーく理解できた。言われてみれば、珍作「北京原人」の時もスピルバーグがネアンデルタール人の映画撮るという報道があった直後だったし。「仮面ライダーアギト劇場版」が「スターウォーズEP2」を出し抜いて、世界初フルデジタル撮影だったし。


※以下、結末に触れています。

首長竜が生きているなら、同じ時代の別の生物が生きていても不思議はないぞ、と誰かが言った途端に、はい!翼竜登場!…って、その安直さすごくない!?クライマックスの噴火シーンは凄まじいし、なかなかハラハラさせる。しかしこれ程の噴火が起きているが、湖畔の村はどうなったのかは一切描かれることもない。

クライマックス。ちょっとおセンチなバラードが流れて、二人はしっかりと手を握りました…。めでたし、めでたし。

ちょ、ちょっと!

元この映画のターゲット世代ですが、そこが観たいんじゃないんですけどーっ!プレシオサウルスは?ランフォリンクスは?そんな気持ちを残したまま、映画はエンディングへ。

はぁ!?😫
tak

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