ぶみ

13号待避線より その護送車を狙えのぶみのレビュー・感想・評価

3.0
鈴木清順監督、水島進太郎主演による日活のサスペンス・アクション。
護送車が襲撃され二人の男が射殺、責任を取り停職となった刑務官が犯人探しをする姿を追う。
1960年公開と、今から60年以上前の作品であるが、物語の展開がとにかく早く、登場人物も入れ替わり立ち替わりであるため、ついていくのが精一杯。
無駄なシーンも一切なく、全てがご都合主義で進んでいくのは、今となっては一周回って新鮮に感じるもの。
また、ボンネットトラックや観音開きのクラウン、国鉄の80系湘南電車が当たり前のように走る熱海や御殿場のモノクロ映像は、もはや記録映画を見ているかのよう。
そんな中でも、銃撃戦あり、カーアクションあり、操車場を舞台とした追走劇ありと、想像以上にアクションシーンがてんこ盛りだったのには驚き。
正直、台詞がよく聞き取れなかったこともあって、物語はよくわからず、辻褄が合っているかどうかすら検証する暇もないスピードで展開していくが、舞台を転々とする様はロードムービー的趣であり、日本のフィルム・ノワールを堪能できる一作。

Uターン禁止、前に進むだけさ。
ぶみ

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