Miver2

13号待避線より その護送車を狙えのMiver2のレビュー・感想・評価

4.0
神保町シアターの特集上映でスクリーンで観る事が出来た今回。
物語がシンプルにテンポ良く描かれて行く中で、後半からお互いの思惑と駆け引きが巡り巡るその攻防戦がとてもスリリングで面白かった。
起きた事件を巡る中で仕掛けられた伏線を一つ一つ紐解かれて行く中で、また新たな謎が生まれて難題が突き付けられて行くその場面の数々がとても見応えあったな。
またそれが魅せ場になったりもしていて、釘付けになったりと。
鈴木清順監督と言えば、映像がとても美しくて印象的な監督なのだけれど。
この作品の映像は脚本にしっかりと寄り添いながら丁寧な描き方をしていて。
特に車に轢かれそうになるシーンとか、ガソリンが使われる手に汗握る場面での描き方が特に良かったな。
あの土地であの出来事とその描き方を観ていて、俺が一番最初に観た清順監督作品のラストシーンをふと思い出したりして。
所々でスタイリッシュにキレのある描き具合が滲み出ていたりするのが、観ていて楽しかった。
あの終わり方がとても余韻を残してくれるし、物語のあの先が続くのであれば、もっと観たくなる。
とても見応えのある、程良い娯楽作品でした。
Miver2

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