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みかへりの塔のnadaのレビュー・感想・評価

みかへりの塔(1941年製作の映画)
4.3
親が匙を投げた問題児たちが集められ、擬似的な家族生活をさせられる更生施設「感化院」から何度も逃げ出そうとする子どもたちに、目が離せない。その企てもやはり失敗に終わっていくのだが。
集落の水不足を解消するために、院の子どもたちは土木作業に駆り出される。まさにボランティアとして。教員たちとのその作業を通して、子どもたちは「共同性」を獲得し、院の理念を全身で体現するようになるのである。自発的な参加としての「ファシズム」の構造がここでくっきりと浮かび上がるのだ。
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