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エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
《ご長寿の映画》、Vol.19。
久しぶりに観たフレディ。シリーズ4作目。

この企画で80年代アメリカホラー三大モンスター、ジェイソン、フレディ、チャッキーを観れた。これはこれで良し。

そして、シリーズ4作目、これはこれですげえことになる。犬の名前、ジェイソンだし。

監督、レニーハーリン。これまたこの企画中にまた観た『ダイハード2』の監督。
だからか、話はこれまでの2とか3に比べると筋が通ってるというか、観やすい。フレディの夢キャラ一辺倒でもない。

だけど、、、だけど。
それ以外がある意味凄いことになる。
“ドリームマスター”、夢を制御する者。
夢の中で縦横無尽に殺しにくるフレディに対して、夢の本質を利用して抵抗する者のせめぎ合い。

前作からの話を受け継いではいて、フレディを殺した親たちの子供の最後の生き残りがまたまた彼に狙われるところから始まる。

何度死んでも、何度でも蘇るフレディ。
今回も夢の中で力を戻し、骨になってても元に戻る。
でも、何でか元に戻るのはいつものあのビジュアルなんだな。焼け爛れた皮膚感はいつも通りなのか。

そして、彼が棲まう夢の中。この夢ならではの意味不明で支離滅裂でショッキングで閉塞的で不自由な設定や出来事はある意味彼の武器、戦略。

眠ったら最後。不利極まりない夢の世界にひきづり込まれ、逃げ場のない彼のホームグラウンド。

この世界観が今作はいつも以上にかなり濃厚。
血とか水がドバーッとか、上下逆さまとか、家具がバーンっとかもセンセーショナルではあったけど、今回は色んなあれこれの造形がエグい。

夢にこの設定でこれ出てきてこうなったらマジで気持ち悪いと思える。過去こんな怖い夢を見たかもしれない感を感じる。逆に「“夢”としてのリアリティ」みたいなものがゾゾゾって感じ。

造形で言うとトラウマになった『ザ・フライ』、あれに近いベトベト、バリバリ、、、ガバーッ、みたいなかなり記憶に残しにくるヤツもある。しかも何回か。

毎回毎回、眠ったら奴がやってきて、どんどん奴の有利になる展開にしかならないこの流れ。

本当に夢らしい「気付けない」「思うように動けない」「変えられない」「一連の流れでよく覚えてない」が奴の思う壺になっていて、起きてることはメチャクチャなのに、それが逆にこの作品らしさと生々しい夢っぽさになる恐るべきシリーズ。

最後のフレディ、もうめちゃくちゃ。ガバーってなって光ってた。
これ、まだ続くけど、毎回こんなになるのに毎回蘇ってきちゃうから、どうなったら蘇らなくなるのか、彼の駆逐の方法を早く知りたい。


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M:1064
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