きゅうげん

エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃のきゅうげんのレビュー・感想・評価

3.2
蘇ったフレディにより前作生存者たちが葬られ、その鉤爪は高校のクラスメイトにも伸びてゆく。
不審死を遂げた前主人公クリスティンの大親友アリスも、フレディの悪夢へ引きずり込まれてしまうのだが、なんと彼女、亡き仲間たちの得意技を体得したり自分の夢を自在に操れたり出来る、超能力少女“ドリームマスター”だったのだ!


特殊効果とか映画的な演出とか当時の流行のパロディとか楽しく観られるところも多いけど、それにストーリーが追いついておらず本末転倒な印象。
元凶である親世代との対立の薄さと、被害者である少年少女たちのドラマの浅さ、アリス覚醒に至る起伏の鈍さなどが、クライマックスのボンヤリ感を招いている気がします。ずっと「え、なんで?」って感じ。
オカルトや超常現象とはいえ、攻略のための整合性とか伏線とかもしっかりしてほしかった。
あと兎とか鏡とかの『アリス』ネタが思い付き以上になってないのも問題。“夢”モチーフは『エルム街』シリーズで最も重大な要素でしょ!

それに、一見アラレちゃん風だけど実は優等生なシーラちゃん、愛嬌と面白味のある良いキャラクターだったのに、蚊帳の外のまま急に病死しちゃって残念でした。
登校シーンがすごく良かったんだけどなぁ〜。