えくえあ

エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃のえくえあのレビュー・感想・評価

3.8
エルム街の悪夢シリーズ4作目

イマイチだった2作目をなかったことにして3作目で新たな方向性を切り開いたエルム街シリーズ
4作目では最後の生き残りへの復讐のために蘇ったフレディと、新たに標的となったクリステンの恋人の妹、アリスが夢の中で戦います
フレディの復活、主人公の交代、超能力設定の拡張という新しい要素がスムーズにストーリーに組み込まれていて最後までテンポよく楽しめる!

復活したフレディ自身も3作目のようなバラエティに富んだ変身こそないものの、彼を象徴する帽子にセーター、鉤爪グローブのクラシカルな姿でたくさん活躍してくれます!
帽子の砂を払ってかぶりババーンと登場する復活シーンはやっぱりカッコイイし、砂に埋もれる少女の頭を笑いながら踏みつけたり、徹夜で勉強してきた才女の殺し際に「落第だ」の一言をかけたりと、よく喋る殺人鬼ならではの残虐性にも痺れますね
あと変身の代わりかロバート・イングランドの女装が拝めます

一方で新主人公のアリスもなかなか魅力的
アリスは前作のクリステンともまた少し違った能力を身に着けているのですが、この描写が本当にうまい!
彼女が能力に覚醒するシーンと、それを使って戦うことを決意するシーンはヒーロー映画を思わせる熱量!!ドリームマスターなんてサブタイトルは伊達じゃありませんね
そんな彼女の能力を示唆し、決意するシーンを印象付けているのが部屋の鏡!この鏡の表現は本当に見事です

他にもタイムリープのような表現や、ナンシーの墓標、看護師の付け爪など、工夫された要素や細かい伏線が散りばめられていて、2,3にはない繊細さや作り手のこだわりを感じるのはかなり評価できる
派手すぎず地味すぎず、続編3作目にして非常にバランスのよい完成度
流石に1作目には敵わないので☆3.8に留めておきますが、4作目にしてかなりの満足度です

次はエルム街の悪夢5 ザ・ドリーム チャイルドです
えくえあ

えくえあ