肌感覚で感じるユーモア
退屈な日々を淡々と送っていた姉妹が怪しげな男の出現によって不穏な世界へと引きずり込まれていくシュールな物語、、、
ソフトバンクモバイル(白戸家)のCMディレクターだった監督の長編デビューは異色ブラックコメディだった。
なぜかぐいぐい引き込まれて先が気になるこの新感覚…。
まさかこれが"ミツコ感覚"!?
まるで舞台演劇を観ているかのよう。
全編を通してオフビートな会話劇が繊細なタッチで描かれる。
なんとなく吉田大八監督の「腑抜けども~」にも通ずるブラックユーモア。
僅かに鳴り響くクラシック音楽が逆に人間讃歌に聴こえてくる不思議。
再婚相手を連れてきた父親のメタファーとして描かれたのが三浦とその姉(?)なのかな。
地味な感じだがつい癖になるのは、監督が常にサブリミナル効果を創造する仕事であるCMディレクター出身ということも関係しているのだろうか。
他の作品も観てみよう。