Toineの感想文

時の重なる女のToineの感想文のレビュー・感想・評価

時の重なる女(2009年製作の映画)
4.2
【彼女が辿った世界線はいくつある?】
何となく気になって鑑賞してみたら凄く好みの作風でびっくり♡
主演のソニアさん役の方(FILMARKSさんのジャケット写真)の疲れ果てた雰囲気が作品と死ぬ程マッチしていてとても良かったです。

真実と見せかけて夢オチと見せかけてまた真実を見せつけられたと思ったら…。
2つの世界線のある設定って事?と思わせるバスタブから起き上がる一瞬のカット。
気付かずに見逃してしまいそうな細やかな仕掛け。
そういうのに気付くと死ぬほどテンション上がる。
もしかするとまだ彼女は夢の中なのかも知れないし…。
想像が膨らむ。面白い。

ラストのグイドさん。ソニアさんを本当に好きになってしまったのですね…。
最後の彼の決断、好き。
愛って理屈じゃない。
彼の決断と行動に漢の愛情を感じた。

本当の世界線とか真実が曖昧なんだけれど不思議ともやもやしなかったです。
確かに邦題通りの作品。
構成が上手いなと感心いたしました。
良作!