よーだ育休中

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qのよーだ育休中のレビュー・感想・評価

3.5
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ー AYフィールド、全開。


宇宙空間で展開されたエヴァ改弐号機と八号機によるUS作戦は《コード4A》《コード4B》からの襲撃を受けながらも、目標物である《初号機が封印された棺》の奪取に成功する。目を覚ました《第三の少年》初号機パイロットの碇シンジは、周囲からの敵意と嫌悪の眼差し、14年の歳月が経過しているという事実、そして葛城ミサトから告げられた「綾波レイは居ない」という言葉に狼狽する。


◆ おかえり碇シンジくん。待っていたよ。

芸能の用語である「序破急」になぞらえるように展開してきた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」。基本的にはTVシリーズのプロットを踏襲しつつ、新しいエッセンスの割合を徐々に増やしてきたシリーズがここに来て急展開。誰も知らないエヴァンゲリオンの世界が広がっていました。タイトルの『Q』って「序破急の急」じゃなくて「QuestionのQ」だったのかな。

独特な専門用語と小難しい言い回しで、説明になっていない説明に困惑するシンジ。彼と共に浦島太郎の気分を味わいながら、どこか懐かしい気持ちにもなりました。シンジと一緒に「わけがわからないよ!」と思いながらも目の前で起こる出来事を飲み込んでいくのはとても『エヴァっぽい』なぁと。

自己の可能性とレゾンデートルに気付き、自己肯定感を得た事で周囲から祝福された混沌のTV版最終回。《可能性》という点では、今作以降の新劇場版シリーズは《碇シンジが「綾波レイを助けたい」と心から願った世界の可能性》が描かれることになるのでしょうか。シンジの強い願いに呼応して覚醒した初号機がニアサードインパクトのトリガーとなってしまった世界。初めて主体的に『こうしたい』という希望を持てたのに、戦犯扱いされて、アヤナミは綾波じゃなくて。唯一の希望(カヲルくん)は目の前で爆死して。シンジくんサンドバッグ状態すぎて不憫・・・。

回収された初号機のエントリープラグから碇シンジと共に復元されたのが『綾波レイ』ではなくて『音楽プレーヤー』だったことも何か含みがありそう。

綾波レイ=碇くんにポカポカしてほしい
▶︎碇ゲンドウとの仲を取り持とうとしていた

音楽プレーヤー=耳を塞げば心も塞がるんだ
▶︎碇ゲンドウが置いていったもの

どちらも碇親子との関連が深くて、正方向と負方向に真逆のベクトルが働いていました。今作は鬱展開いくぞって事なのかな。次回作で救いはあるのかな?(きっと無い)

ラストシーンで足下の音楽プレーヤーに目をやったアヤナミがこれを拾ったのか置いていったのか、描かれていなかったのは次回作に乞うご期待ってコト??


◆ ヴンダー、発進!

完全にNERVは悪の組織のように描かれていました。元NERVの職員たちは、反NERV組織《WILLE》を立ち上げてNERVのエヴァを殲滅しようとしています。おそらく、ゲンドウの《人類補完計画》の真相を知り、これを阻止しようとしているんでしょう。ニアサードインパクトの被害にあった民間人も多くメンバーに加わっているようです。サクラ・・・。

彼らの搭乗する巨大戦艦《AAAヴンダー》は《神殺し》と呼ばれていました。エヴァ初号機がメインエンジンとなっているようであり、作戦本部には《L.C.Lガス》が充満しているようですが、これはL.C.Lを気化させたものであってる?NERVから離れる=リリスからL.C.Lの供給を得られない⇒液体を気体にすることで体積を膨張させて資源を節約しようっていう発想なのかな?飛行する時もATフィールドのようなエフェクトが出ていたけど、僚艦まるごと宙に浮かせる程に強力なATフィールドを出力可能ってことなのかな?実家で当時のパンフを発掘したので読み返しましたが(GWにて帰省中・・・。)、出演者インタビューしか載って無かった・・・。

ゲンドウはゼーレのようなゴーグル?を装着していて、ゼーレに対して感謝の言葉述べつつリモート接続をぶっちぎっています。《ゼーレの少年=渚カヲル》を抱えて、彼の地位を貶めて、人造使徒っぽい兵器やら《アダムスの器》とか呼ばれてた《Mark.09》とか従えていて、貫禄だけは悪の帝王でした。


◆ 君になら出来るよ。
ー君とならだよ。

前作『破』と同じ手法ですね。散々叩かれて凹んだシンジくんに寄り添うカヲルくんでしたが、希望に満ちた発言は全て死亡フラグ。セントラルドグマに降下した途端に、怒涛の鬱展開が幕を開けました。

︎︎︎︎エヴァで変わったことは、
エヴァで再び変えてしまえばいい

︎︎︎︎︎︎二本の槍と十三号機を使えば、
世界を修復することも可能だ。

︎︎︎︎︎︎今の君に必要なことは何よりも希望。
そして贖罪と心の余裕だからね。


ーなんでもわかっちゃうんだ。

ーいつも君のことしか考えていないから。

ーありがとう渚くん。

ーカヲルでいいよ。

ー僕もシンジでいいよ。


BL同人誌ですか?と見まごうほどのイチャイチャ展開。これはアスカが怒るのも無理ないですね(違う)

僕たちの槍を取りに行こうとするシンジくんですが、カヲルくん曰く『対の槍が必要』であり《カシウスの槍》が無かった様子。ドグマで磔にされていたハズのリリスは足が生えて四つん這いになっており、首が落とされてロンギヌスがもう一本追加されていました。カシウスを担いでやってきたはずのMark.06には第十二使徒が潜んでいたようで、本当になにがなんだかわからない。シンジくんがトラウマくらって再起不能になっただけですね。振り出しに戻る。

最後、エントリープラグ内で体育座りをしていたシンジを引きずり出したのがアスカでした。やっぱりこの二人はなんだかんだいい感じ。前作で綾波の方に気を向けていたから、こんな事になっちゃったのかな。


『これは君の望む幸せではなかった。』
『縁が君を導くだろう。』


またまたカヲルくんが含みを持たせて終劇。
前作では『今度こそ幸せにしてみせる』発言があったけど、今回も失敗しちゃったわけね・・・。


綾波レイが退場して《アヤナミシリーズ》が登場したり、碇ユイが初号機のコアになったエピソードが開示されたり、渚カヲルがシンジにトラウマを植え付けたり、今作でも一応TV版と類似する要素がありました。ゼーレが完全に沈黙して、ニアサードが起こった以上《戦自の突入》や《量産型の投入》といった展開は無いでしょう。今回は最後にどんなトラウマ展開が待っているのか、今から楽しみです!


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あちゃんとアニメを観よう企画

当時劇場鑑賞して挫折した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。アマプラで止めたり戻したりしながら観たけどやっぱり最後の所は意味わかんない。あちゃんが前回チラッと言ってた説、今回作中に《反復練習》《リフレイン》という言葉が出てきたので、ちょっと気になったよ!


さぁて!次回もサービスサービスぅ♪