もちお

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qのもちおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 『序』『破』を観た上での鑑賞です。

 本作ですが、良かったです。
 苦い物語でした。

①良かったところ
・冒頭からアクション
 勢いがありました。
 アスカさんの復帰が嬉しかったです。
 『破』での惨劇がつらかったので、活躍にわくわくしました。
 一方、何と戦っているのか、何のために戦っているのかが直ぐには分かりませんでした。
 気持ちが盛り上がりきらなかったです。

・どんどん追い込まれていくシンジくん
 ミサトさんをはじめ、変わってしまった世界。
 サード・インパクトの原因となってしまったという事実。
 綾波さんを救えていたかと思えば、救えていなかったという悲しみ。
 ボロボロになって当然だなと思いました。
 だからこそ、渚くんとの交流が良かったです。

・渚くんとシンジくん
 ピアノを通した交流が微笑ましかったです。
 シンジくんの上達が早くて驚きましたが、連弾が心地よかったので、あまり気にならなかったです。
 渚くんのシンジくんとの距離が近くて、少しドキドキしました。
 2人が交流した上でのダブル・エントリーにワクワクしました。
 このままシンジくんが立ち直るのかなと淡い期待をしつつ、そんな甘い展開はないかと覚悟していたところ、最終的に渚くんが……
 苦しかったです。

・シンジくんのお母さん
 詳しいところは分かりませんでしたが、やはりお母さんが重要な存在なのだなと。
 シンジくんが初号機と相性が良いことに納得がいきましたし、母の愛を感じました。
 一方、ゲンドウさんの執着には不気味さを覚えました。

・明るかったミサトさんが恋しい
 人が変わってしまってショックでした。
 以前は明るい振る舞いが描かれていた分、心を閉ざしてしまった姿が悲しかったです。

②少し気になったところ
 序盤でシンジくんが周囲に質問しまくるのですが、詳しく答えてくれる人がいませんでした。
 コミュニケーション不足過ぎると言いますか、不自然に感じました。
 少しずつ種明かしをするために温存されているように感じました。
 シンジくんがサード・インパクトを引き起こしたとはいえ、皆さん冷た過ぎるのではと。
 ミサトさんは『破』の終盤でシンジくんを応援していたのに……
 序盤のシンジくんは聞く耳をもっていましたし、周囲の冷たい反応はシンジくんの反感を買っただけに見えました。

③よく分からないところは気にならなかったです
 よく分からないところもありました。
 槍を抜けば何とかなるとシンジくんは確信していましたが、私には謎でした。
 ただ、シンジくんもよく分かっていないようだったので、理解できなくても気にならなかったです。
 「よく分からないけれど、大変なことになっている」という感覚は、シンジくんと同じなのかなと。

④まとめ
 楽しめました。
 苦い作品でした。
 観て良かったです🙇
もちお

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