典型的な福者伝に収まってしまっているのが残念です。
わたくしのように、マザー・テレサの業績をほとんど知らなかった者には分かり易い語り口でしたが、さてこれを、「一般的なカトリックの福者伝とどう違うのか」と聞かれたら、「特に変わった事はない」の一言で済んでしまいそうなそつのない内容なのが少し気になりました。
マザーのカトリック的に見た場合の偉大な部分ではなく、異端に見える部分を丁寧に描いてもらえたら、もっと興味深く見られたと思います。
この映画を見て得られた情報の質は、業績年表をさらっと眺めたのとあまり変わるところがないように思えました。
(2011年7月30日記)