3.11の震災後の避難所でのドキュメンタリー映像の映画。ナレーションも無く、音楽もない。ただその時の避難所での人々の笑顔や本音を綴った作品。ナレーションなどがないから、ストーリーは自分で展開させていく。そこにいる人々の心の動きや変化を、自分の感性で想像しながら物語をつむぐ。だから作り物ではない、そこに生きる人々のリアルな感情と共鳴できるところが素晴らしいと思った。くれぐれもドキュメンタリー映像ではあるが、きちんと監督が選んだシーンを編集しているため、監督がその映像で何を伝えたかったか、なぜそのカットを編集で入れたのか？を考えながら観ると、全体が映画として成り立っていることがよく分かる。観てよかった、と思える作品です。
