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11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たちの4onthefloorのレビュー・感想・評価

3.1
三島由紀夫の晩年、政治色を強めた頃から楯の会の結成、市ヶ谷駐屯地での割腹自殺までを描く。

正直冒頭の15分くらいは、3分に一度くらい見るのを止めようかと迷った。というのも、ここ最近低予算の邦画はほとんど見ていなかった事もあり、学ランを着た学生役の明らかなおじさんによる、テレビ番組の再現シーンのような、もっと口を悪くすればアダルトビデオの冒頭のような演技は見ていられなかった。
さらにカメラワークと演出がそれに拍車をかけてしまい最初はかなりきつかった。

しかし、内容は端折りつつもテーマに対して真剣に描く姿勢と、良いシーンもちょくちょく出てくる中で、気付いたら割と演技や演出は慣れていけた。

三島が政治色を強めていった背景などもう少し掘り下げて欲しかった気もするが、2時間の尺でしっかり要点は押さえており、ラストの市ヶ谷駐屯地のシーンも事実からは割愛されている部分はあったものの、演説のシーンはとても良かった。

時代背景や三島由紀夫に対する基本的な知識がないとなかなか難しい作品にはなっているが、低予算ながらよくまとめてきたと思う。
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