Pinch

11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たちのPinchのレビュー・感想・評価

2.8
それが良いかどうかは別にして、少なくとも三島は現状に甘んじることなく、決定的な行動に踏み切った。そして「考える糧」として重要な存在となった。今考えるべきは、この国が明治以降どのような道を辿って完全な敗戦に至り、まもなく経済的栄華を誇り、なぜ今の苦境に苦しんでいるのか、そして、この流れに右翼・左翼思想がどのように絡んでいるのか、ということだ。何も考えなければ、日本は容易に新たな戦前に辿り着く。

自分としては、三島の思想の変遷をもう少し丁寧に映し出して欲しかった。それについて嫌というほど考えてきた同時代の方々には必要ないとしても、世間一般ではタブー視され続ける傾向があるからこそ。
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