爆裂BOX

ローズマリーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ローズマリー(1981年製作の映画)
4.0
1945年、田舎町アバロン・ベイで卒業パーティの最中、ローズマリーが恋人と共に惨殺される。35年後、長らく自粛されていたダンスパーティが開かれるが、再び殺人鬼の影が…というストーリー。
「13日の金曜日・完結編」のジョセフ・ジトーが同作よりも前にトム・サヴィーニと組んで撮ったスラッシャーホラーです。VHSでは「ローズマリー・キラー」というタイトルでしたね。
ベトナム戦争に行った恋人を待ちきれず捨てて新しい恋人を作ったローズマリーがダンスパーティーの夜に軍服姿の男に恋人と共に殺され、それから35年後、自粛されていたパーティが開かれるとともに再び軍服姿の殺人鬼が現れるという内容です。お話としては王道な記念日スラッシャーという感じですね。
殺人鬼のモスグリーンの軍服を着こんで顔も同色の覆面をしたビジュアルがかっこいいですね。最初の殺害現場に一輪薔薇を置いていくオシャレな一面も。
やはり一番の見所はトム・サヴィーニが手掛けた血みどろ特殊メイクでしょう。スラッシャーとしては高額な予算があったおかげでリアルすぎる殺害シーンになっています。腹にピッチフォークがズブズブと突き刺さって血が溢れ出してくる所や、VHSのジャケットにもなってる脳天から銃剣突き刺されて下顎まで貫通する所は白目むく犠牲者と流れ出す流血量の多さで今見ても強烈ですね。DVDのジャケットにもなってるプールで泳いでる女を蹴り落として水中に引きずり込んで銃剣で喉切り裂くシーンも、刃物が喉に食い込むと同時に流れ出す鮮血の多さや水中に没する死体の喉の傷口からブクブク水泡が出る所妙にリアルで強烈でした。
ローズマリーの父親である車椅子の老人が殺人鬼から逃げてるヒロインの手をつかんで離さなかったけど、結局あの人あれから一度も出てきませんでしたね。ダンス会場の地下室でいちゃついてたカップルとそれを覗いてた老人もその後全く触れられなかったのは流石になんじゃこりゃと思いました。主人公の恋人の釣り旅行に行った保安官から町任された副保安官は活躍するかと思ったらまるで活躍しなかったな。気絶させられたけど殺されなかったのはやはり犯人の○○だったからか?
ピッチフォーク振り回しながら追い掛けてくる殺人鬼と主人公の追いかけっこは結構ハラハラしました。普通の人間のはずなのにショットガンで撃たれても起き上がってくる殺人鬼はタフすぎるなぁ。子供の頃VHSで見た時は、覆面が外れて顔が明らかになった時は結構衝撃受けましたね。その後のショットガンによるド派手な頭部破壊シーンのインパクトの凄まじさもまさに最後の見所という感じでした。
ラストのオチは「13日の金曜日」ちょっと彷彿しましたが、殺人鬼とはいえ人の頭吹っ飛ばして強烈なトラウマ背負ってしまったという事か。
トム・サヴィーニによる強烈な特殊メイクに寄るゴア描写はホラーファンならやはり一見の価値ありですね。