このレビューはネタバレを含みます
一夜が明け、大学に向かう車のフロントウィンドウに映る空と高架といい、支配するように高梨にのしかかるでんでんといい、腰掛ける奥野の横のテレビに映る高梨といい、写される半透明なガラスがいちいち大好き。
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授業の中で観たけれど、キルケゴール的な実存主義映画だと言われてある程度納得がいった。
加瀬亮演じる青年がそこまで異常なのではない、一見温厚そうなお爺さんこそがおかしいのであり、故にラストショットで…
猥雑と他人行儀が同居する奇異な街、新宿/渋谷で繰り広げられる、幾つかの嘘でコーティングされたぎこちない会話は、決して互いに交わることがない(アキコがベッドから出ないように、タカシがランチの誘いを断る…
>>続きを読むキアロスタミが日本で撮った最後の長編。
大したストーリーじゃないけど引き込まれるのは巨匠の技量ゆえか。
デートクラブで働く明子、明子を呼んだ元大学教授、明子の彼氏の3人の不安定で危うい関係。
多…
加瀬亮の衝動に悶る
亡き妻の姿を重ねる先生、色々とうまくいかない女子大生、煩わしい隣人。それぞれの巧みさや悩みを吹き飛ばす加瀬亮。衝動!衝動!極私的憤怒が駆け抜けてすべてを飲み込む。割られた窓ガラ…