No.2756
途中までは、あれ、これ、いい映画かな??
「ロレンツォのオイル」とか「震える舌」
とか、難病の子供のために両親が体を張って献身する系の映画かな、と思ったんだけど、
ちょっと日本人の感覚からすると(ごめんなさい、主語がでかくなりすぎましたね)、あくまで「僕個人」の感覚からすると、
ちょっとお国の文化の違いというか、振る舞いの感覚の違いというか、に振り回された感じ。軽いカルチャーショック。
タイトルにある「宣戦布告」が何を意味するか。
難病の子供のため、両親が「宣戦布告して戦い」を挑んでるわけだけど、
映画序盤は、明らかに、医師とか看護師とか医療スタッフと戦っちゃってるんだよね。
なんかちょっと喧嘩腰だったり、勝手に病院の受付に入っていろいろ執刀医について問いただしちゃったりとか、
そりゃ、子供を助けるために気持ちが先走っちゃうのはわかるけど、申し訳ないけど、ちょっとこの夫婦、特にお母さん、無礼だな、と思っちゃったし、医療関係者も大変だな、と同情してしまった。
少なくともそういう、礼を失した親、という風に観客に受け取られてしまう可能性のある撮り方をしてしまっている。
子供の病気が判明するシーンでも、ちょっと音楽がおおげさで、エモーショナルにすぎる。
で、それが、段々、中盤以降になるにつれて、夫婦は気持ちを固めていって、医療関係者を信頼するようになる。
そして、今度は子供のために、夫婦が結束して「闘病生活」と戦う。
その戦いに献身する壮絶なさまは、子供すらいない僕にはわかりようもないけれども、いろいろ考えさせられる。
これだけ親が精神的にも、金銭的にも大変な思いしなきゃいけないフランスの医療体制とか行政とか、そういうものを批判してるのか、
病気の子供を助けるためには、これくらい覚悟をもって夫婦は向き合いなさい、という忠告なのか、
この映画で訴えたいことが、はっきり言って、よくわからない・・・。
よくありがちな、お母さんばっかり活躍して、お父さんはうろうろうろたえて役に立たない、というテンプレではなく、きちんとお父さんも活躍してるあたりは、
現代のフランス映画ならではだな、と感心したし、夫のお母さんが、「男の夫と」ではなく、「同性の女性」と同居生活してることも、当たり前のようにさらっと描かれてることにも、感心した。
あと、単純に思うのは、「とりあえず、みんな、禁煙したらwww」
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