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恋の罪のcamusonのレビュー・感想・評価

恋の罪(2011年製作の映画)
4.2
前作「冷たい熱帯魚」では、でんでんの怪物っぷりが凄かったのですが、
本作では、作品を引っ張る怪物役は、大学助教授兼売春婦に置き換わり、
冨樫真が見事に怪演しています。

園子温の作品は「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」と見ていますが、
後になるほどエンターテインメント性が薄れ、
文学性の比重が高まっているようで、
本作となると、洒落っ気が随分少なくなっています。

そんなこんなで、序盤、中盤と鬱屈した流れが続くこともあり、
大学助教授の母親が登場し、しゃべり始めたところで、
観客が一気に緩んで笑い声が漏れました。
皆、無意識のうちに笑いどころを求めていたのかも知れませんね。
このタイミングでこれを持ってきたのは凄いと思いました。

女性主人公3人の女性の性の物語なので、
作品を女性が見て、どう感じるかが、最も興味深いところで、
かつ、そこに作品の価値があるのかなと思います。

私があえて言えることと言ったら、
「坂恵のおっぱいはもう飽きた」
くらいなことでしょうか。
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