このレビューはネタバレを含みます
『ル・コルビュジエの家』
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2012年公開のアルゼンチン映画
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ブレノスアイレス、ラプラタにある
アメリカ大陸唯一のクルチェット邸
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デザイナーのレオナルドは
ヨガ講師の妻と
思春期で反抗期真っ盛りの娘と
静かに暮らしていた
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ある日
向かいの家の壁が壊されて
窓を開ける工事が始まっていた
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慌てたレオナルドは
違法であると抗議するも
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家主のビクトルは
部屋に採光を取り入れたいだけだと
主張する
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レオナルドの主張に
一筋縄では納得しないビクトル
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レオナルドのストレスが
日増しに蓄積されていく中
夫婦関係にも
微妙な影響を及ぼし始めるが…
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という話
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単なるご近所問題かと思いきや
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物語が進むごとに
観る側まで地味に
ストレスを抱えるハメになるという
鼻持ちならない作品だ
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問題がサクッと解決しないのは
織り込み済みとしても
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このストレスは
一体どこからくるのか?
と、考えてみた
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まず、ビクトルの素性が
明らかになっていないコトだろう
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見た目はイカつい割に
同居している叔父には
愛情を示していて
口調も荒々しさはない
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が、ゆえに
そこはかとない
サイコパス感が漂うという
謎キャラだ
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そして、レオナルドの主張も
イマイチ芯をくっていないだけに
説得力に欠けるモノがある
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妻や義父が納得しないとか
主体性の欠如が甚だしい
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歴史的にみても
敵を知らず
内部の統率が取れていない状態では
必ず敗北しているように
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全く戦い方を間違えている
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じわじわとストレスを
一抱えしたところで
一体どんな結末を迎えるのかと
じーっと耐えた結果
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なんとも理不尽で不条理な
エンディングで
愕然とさせられる
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ある意味
期待を裏切らないと言っても
過言ではないだろう
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