ちろる

ロラックスおじさんの秘密の種のちろるのレビュー・感想・評価

3.5
物語の舞台は本物の緑は消え失せて、新鮮な空気さえもお金で買わなければ生きていけない環境破壊の進んでしまった架空の世界。
町の人たちは誰ひとり本当の植物を知らないという奇妙な世界。
でも奇妙といってもそう遠くない未来に私たちが陥りそうな過ちの結果を見せられているようでもあるから笑えない。

アニメーションの色彩も、キャラクターの個性も、どれもこれも子どもが喜びそうなポップで明るいものなんだけど、内容はじっくり丁寧に私たち地球に生きる人間たちが今一度考えなければならないことをしっかりと謳っている。
それ故に少々エンタメ性に欠ける?という脚本ではあるけど、未来を担美しい子どもたちに環境問題を伝えるのはこんな作品からがいいのではないかな?と思う。
流石「怪盗グルー」シリーズのプロデューサーが手がけたとだけあって、毛の一本一本まで丁寧に描いた3D技術が素晴らしく、クオリティの高さには唸るばかりでした。
ちなみに本作、私は日本語吹き替え版で観ました。
物語の要となるロラックスおじさんの声を今年お亡くなりになった故志村けんさんが演じていて、これも初挑戦とはとても思えない素晴らしさ。
ラストは急に畳み掛ける感じもあってもっと丁寧にして欲しかった気持ちしますが、、豪華なアニメーションで目で見て楽しめるし、沢山の子どもたちに観て欲しい作品でした。
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