さゆ

神秘の法のさゆのレビュー・感想・評価

神秘の法(2012年製作の映画)
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プロパガンダに興味があって観たので教義には言及しない。
しかしこれが信者のふるい落としならともかく
外部への布教のために作られた作品ならびっくり。

①多くの宗教は、拡大解釈・曲解の繰り返しで現代に適応している。
それをそのまま映像にしたら、
当然ゆがんだリアルになってしまうと思う。
突飛なら突飛で、安易な「奇跡」とか「最先端」とか安っぽい言葉を使わず、解像度の高い描写を心がけるべき。
あるいは作品内で主人公が道に目覚める過程を丁寧に描いて、
日頃信仰について考えていないような日本人に対しても徐々に慣らしていくような努力が必要。

②キャラクターデザインの魅力の無さ。
宗教画において神様が美しく描かれているように、視覚的に惹かれるかどうかはやっぱり説得力に関わる。
「かぐや姫の物語」の水彩画調とか「まどマギ」のコラージュしたような背景とかめっちゃ宗教画〜〜って思うけど、真似して作れるものではない。
せめて服のディティールを足したり、顔まわりだけでもこだわっていれば……。

それをする予算もないなら、そもそも作るべきではないのでは。
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