ナツミオ

アルゴのナツミオのレビュー・感想・評価

アルゴ(2012年製作の映画)
3.8
WOWOW録画鑑賞

”映画になった奇跡の実話“

史実に基づく作品
一部事実と異なる箇所もあり。

2回目の鑑賞。
未レビュー、再投稿。
以前にイイネ!頂いた皆さん、ありがとうございます‼️

第85回アカデミー賞で作品賞など3部門受賞。イランで起きた米大使館人質事件で、人質救出のためにCIAが映画製作を偽装したという実話をスリリングに再現した痛快編。

・第85回(2012)アカデミー賞3部門受賞
(作品・脚色・編集賞)
・ゴールデングローブ賞2部門受賞
(ドラマ部門作品・監督賞)

原題 『Argo』

2012年米作品121分
監督・製作 ベン・アフレック
製作 ジョージ・クルーニー グラント・ヘスロヴ
原作 アントニオ・J・メンデス
『The Master of Disguise』
ジョシュア・バーマン
『The Great Escape』
脚本 クリス・テリオ 
音楽 アレクサンドル・デスプラ
撮影 ロドリゴ・プリエト
出演 ベン・アフレック ブライアン・クランストン アラン・アーキン ジョン・グッドマン ヴィクター・ガーバー ロリー・コクレイン 

翻訳者 松浦美奈

(WOWOW番組内容より)
1979年。革命が進むイランで民衆が米大使館を占拠し、職員たちを人質に取る事件が発生。6人の職員は裏口からひそかに脱出し、カナダ大使の私邸に逃げ込む。国務省から協力を求められたCIAの人質奪還専門家トニー・メンデス(アフレック)は、架空の映画の企画をでっち上げ、6人をロケハンに来たスタッフに偽装させて出国させるという大胆な作戦に打って出る。彼は映画「アルゴ」の製作発表記者会見を開いた後、イランに乗り込むが……。

(WOWOW解説より)
ハリウッドの人気男優ながら、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(日本では劇場未公開)や「ザ・タウン」で映画監督としても実力を認められたベン・アフレックが、ついに打った大ホームランが本作。

革命下のイランで身動きが取れなくなった米国人たちを国外に脱出させるため、CIAが架空のSF映画の製作を偽装したという驚異の実話をスリリングに再現。
第85回アカデミー賞ではアフレックが監督賞にノミネートされないという番狂わせが起きたが、最高の栄誉である作品賞や脚色賞・編集賞を受賞。その面白さを証明した。

製作者に、ジョージ・クルーニーの名前も!

2回目の鑑賞だが、面白かった‼️
全般、ドキュメンタリー・タッチの映像は、迫力あり、そこにいる空気感が伝わる。

史実で結末はわかっているが、時折挟まれるニュース映像。
当時を再現したテヘランのデモ隊の群衆、大使館へなだれ込む群衆、バザールでの騒動(史実では無い)、空港への移動中に巻き込まれるデモ隊に囲まれる車、クレーンに吊るされる遺体、空港での混沌と混乱などハラハラの展開。

偽映画の企画からの準備段階は、映画製作の手順など製作裏側も描かれて興味深い。

メディア発表、お披露目パーティーや衣装を着てのセリフまわしなど準備段階が観ていて楽しい。

CIA職員トニー・メンデスが立てた計画
に基づき、嘘に事実を貼り付けて本物に見せる手際、準備の周到さに驚く!

当にハリウッドの特殊メイク職人ジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)の仕事同様に、それらしく見える様に絵コンテやストーリーボード、新聞発表の記事、ニセ製作プロダクションの設立、脱出させる大使館員たちに割り当てる映画スタッフそれぞれのプロフィールなどが、終盤の危機に生きてくる。

奇想天外な史実をドキュメンタリー・タッチで描いた秀作でした。


(その他)
大使館は”治外法権“という”外交関係に関するウィーン条約“により守られているが、イラン革命でこの条約が破られた時の衝撃と恐怖は、ある意味ホラー作品⁈
この“イランアメリカ大使館人質事件”
後、再発防止策や安全確保がどの様に変わったのか興味深い。

似た様な描写は、
『英雄の条件』(2000)監督ウィリアム・フリードキン、原題は“Rules of engagement (交戦規定)”でも在イエメンの米大使館が暴徒により攻撃を受けるシーンがある。



過去スコア 3.8より変わらず。


【忘備録】ネタバレなし
(キャスト)
・トニー・メンデス Tony Mendez
- ベン・アフレック
- CIA局員

・ジャック・オドネル Jack O’Donnell
- ブライアン・クランストン
- CIA局員。トニーの上司

・レスター・シーゲル Lester Siegel
- アラン・アーキン
- ハリウッド映画人
大物プロデューサー

・ジョン・チェンバース
John Chambers
- ジョン・グッドマン
- ハリウッド映画人。
特殊メイクの第一人者

・ボブ・アンダース Bob Anders
- テイト・ドノヴァン
– 在テヘラン米国領事官

・コーラ・ライジェク Cora Lijek
- クレア・デュヴァル
–在テヘラン米国領事官補

・マーク・ライジェク Mark Lijek
- クリストファー・デナム
–在テヘラン米国領事官

・ジョー・スタッフォード Joe Stafford
- スクート・マクネイリー
–在テヘラン米国領事官

・キャシー・スタッフォード
- ケリー・ビシェ
–在テヘラン米国領事官補

・リー・シャッツ Schatz
- ロリー・コクレーン
– 在テヘラン米国農務省アタッシェ

・ケン・テイラー
- ヴィクター・ガーバー
イランのカナダ大使

・ハミルトン・ジョーダン 
Hamilton Jordan
- カイル・チャンドラー
大統領首席補佐官

・マリノフ
- クリス・メッシーナ

・ロバート・ペンダー
- ジェリコ・イヴァネク

・ジョン・ベイツ Jon Bates
- タイタス・ウェリヴァー

・アダム・エンジェル
- キース・ザラバッカ

サイラス・ヴァンス
- ボブ・ガントン:
国務長官

・マックス・クレイン
- リチャード・カインド

・ピーター・ニコルス
- リチャード・ディレイン

・レザ・ボルハニ
- オミッド・アブタヒ

・パット・テイラー
- ペイジ・レオン

・サハル
- シェイラ・ヴァンド

・トーマス・L・アハーン・Jr
- クリストファー・スタンリー

・ジャック・カービー Jack Kirby
- マイケル・パークス

・ニーナ
- エイドリアン・バーボー

・クリスティーン・メンデス
- テイラー・シリング

・スタンスフィールド・ターナー
- フィリップ・ベイカー・ホール(クレジットなし)
CIA長官

【史実】
・救出されたアメリカ人外交官は以下
Robert Anders, 54 – 領事官
Mark J. Lijek, 29 –領事官
Cora A. Lijek, 25 –領事官補
Henry L. Schatz, 31 – 農務省アタッシェ
Joseph D. Stafford, 29 –領事官
Kathleen F. Stafford, 28 –領事官補
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