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日本任侠道 激突篇のmitakosamaのレビュー・感想・評価

日本任侠道 激突篇(1975年製作の映画)
2.0
スカパーにて。なんかもう似たようなタイトルばっかで区別つかんし、マンネリの極みだなと見はじめた。
調べたら制作の経緯が中々興味深い。この時期は“仁義なき”以降の実録路線が主流になっており、その中で急遽作られたクラシカルな着流し任侠モノだったそうな。
これが思いのほか不入りで、いわば着流し任侠の終焉にトドメを刺した作品だったとのこと…
なるほど。今作のつまらなさを鑑みるに納得の顛末だ。

八王子が舞台。時代背景は明治かな?
健さんが一家の組長役だ。もうこの時点でベテランなので客人の役でなくなっているのが象徴的だ。
健さんの嫁兄である義兄弟に渡辺文雄。八王子に三業地(料亭・置屋、待合)の建設を持ちかけるが、健さんは小松方正の組との揉め事を嫌がって拒否。
渡辺文雄×小松方正の組が抗争になるも手打ちに。この手打ちの間に入った大物が健さんに跡目を継がせようとして、渡辺文雄が劇オコ。
すったもんだで嫁さんを殺された健さんが、渡辺文雄・小松方正の両組をぶっ潰しに殴り込み。

まず中盤の組同士の争いにアクションも少なく盛り上がりに欠け正直退屈だ。斬った張ったが明らかに不足してる。

そして竹下景子のデビュー作なんだそうな。強姦されるシーンがあるがオッパイは本人のものじゃ無くダブルボディっぽいな。

演出的に注目すべきは、なんと言っても仁義の世界を解説するナレーションが全編にわたり入る点だろう。NHKの職人を紹介するドキュメンタリー番組みたいだ。
ラストの殴り込みが最後の最後に頑張ってる。敵方を全員ぶっ殺した後に、居間が血の海になっているという終わり方は面白い。このケレンみが中盤にもあったらまだ見どころもあったろうに。
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