ぬーたん

声をかくす人のぬーたんのレビュー・感想・評価

声をかくす人(2011年製作の映画)
3.3
実話を基に76歳のロバート・レッドフォードが監督。
リンカーン大統領暗殺に関与したと逮捕されたメアリー・サラット。若きフレデリック・エイキンは北軍の大尉として南北戦争を戦かった。戦後は弁護士となった彼が初めて担当するのが、南部出身のメアリーだった…。

アメリカ合衆国で初めて死刑となった女性、メアリー・サラット役はロビン・ライト。ハウス・オブ・ガードでも男に負けない女性を演じる彼女は、芯の通った気の強い役がぴったり。そして彼女を弁護した、勇敢で正義に燃える若き弁護士フレデリックを演じるのはジェームズ・マカヴォイ。X‐MENシリーズでお馴染み。迷いつつも信念で突き進む熱き弁護士を好演。かっこいい。
沈黙を貫き通したメアリーの母親としての愛に胸が苦しくなる。国をまとめるために操作され、個人が犠牲となった不条理に悲しみと虚しさが襲う。

ロバート・レッドフォードの作品は静かで真面目な印象。この作品も淡々として暗い。チョイスがあまりにも地味過ぎたかな。実話は良くも悪くも、或る程度名前を知られているか、功績を残しているか、知名度がないと共感、感動出来ないかもしれない。
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