アラサーちゃん

声をかくす人のアラサーちゃんのレビュー・感想・評価

声をかくす人(2011年製作の映画)
3.5
🎦
「声をかくす人」
南北戦争終結直後、大統領リンカーンが暗殺された。この、アメリカ全土に衝撃を与えた大事件の暗殺メンバーの中には、ひとりの女性がいたーーメアリー・スワット。

北軍として前線で戦っていたエイキン大尉は、弁護士業を再開し、彼女の弁護を引き受けることになる。しかし、その裁判はまるで仕立てられたかのような茶番であった。はじめは彼女の無実を疑い、渋々弁護にあたるエイキンだったが、ただ息子を想い苦しんでいるにすぎない母親を陥れ、不当に裁判を操作する陸軍省のやり方に反発し、彼女が無罪を勝ち取れるよう奔走していく。
しかし、検察・陸軍省の根回しが深いばかりか、裏切り者を弁護する彼への周囲の風当たりも強くなり、エイキンはしだいに疲弊していく。やがて、彼がたどり着いたメアリー・スワット救済のシナリオに、彼女は強く反発した。それは、未だに行方をくらまし見つからない、彼女の愛する息子ジョン・スワットにすべての罪を着せるというものだった。

2010年。アメリカではじめて死刑が執行された女性、メアリー・スワットの物語。
「プラトーン」のあとにまたこんな重たいものを観る。暗い。重い。しんどい。感想はあらすじ読めばわかると思うのでもうかかない(笑)

法廷シーンのやりとりが、ちょっとわざとらしくやりすぎに描かれているような気がしないでもないけど、これまた正義とはなんぞやと考えてしまう作品。

敗訴すれば、弁護士として失格。

勝訴すれば、アメリカ人として裏切り者認定。

でも「プラトーン」もそうだけど、こうして史実に基づいた作品を観て、歴史を色んな角度から深く知ることができるのはすごく興味深いです。
ロビン・ライトがとにかく素晴らしかった。原題は「共謀者」、邦題がそこでなく「愛する息子のために沈黙を貫く母親」というところに目をつけたのは素晴らしいけど、ちょっと語呂悪い気がしてもったいない。

しかも一番いいとこ、最終弁論の演説でDVDが動かなくなるという奇跡。やめてよ。まじで。TSUTAYAさんはGEOさんと違ってちゃんと研磨やってくれてると思ってたのに。
ちょっと飛ばしてラスト観ました。ノーマン・リーダスが絞首刑になってる、でもかっこいい。