平田オリザの演劇は、教育や地方創生の舞台、そして世界中へ。
給料について後ろ向きな話のシーンで劇団員が黙り込んだ様子から、演劇の経済的な厳しさがひしひしと伝わった。金がないと作れないし、役者にも金を払わないといけない、お金が付き纏う芸術だ。
地方、世代問わずにひとつひとつ丁寧に向き合う平田オリザの地道さを垣間見れたことがモチベーションになった。
同時に日頃何も考えていないのだろうなという大人や、どうすれば?どうすれば?と動きもしないで訊ねる大人など社会のリアルも映し出していたように見えた。
個人的には、『森の奥』公演後の会話で国境を超えた演劇に関する会話をしているところで、英語を話せるとこんな風にコミュニケーションができるのかと魅力に感じたし、「演劇に国籍はないのでは?あるのは優れた戯曲とダメな戯曲だけ」という言葉が聞けて良かった。