ジジョ

荒野の誓いのジジョのレビュー・感想・評価

荒野の誓い(2017年製作の映画)
4.0
インディアンvs白人という単純な内容にとどまらず、原題の「Hostiles」が意味するように、様々な立場の「対立」が描かれ、「敵」「味方」の構図が変化していく様子が興味深い映画でした。

全編を貫く静けさ、、、その中で響き渡る銃声が印象的。
銃声の数だけ死体が増えていき、敵を1人殺せば味方も1人殺され、銃はお互いの悲しみと憎しみを蓄積させていくだけで何の解決策にもなっていない。

同じ時間を過ごし、対話し、それぞれの立場に思いを寄せることで気持ちが動きだす。
きっと解決策はシンプル。でも、お互いに得た傷が深ければ深いほど、憎しみの感情を昇華させるのは難しく、時間がかかることのように思うけど、どうしても「過去」を変えることができないのであれば、前を向いて「未来」を変えるしかないのかもしれない。

雄大なアメリカの原風景の映像が本当に美しく、人間たちの愚かさが際立ちます。
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