このレビューはネタバレを含みます
キャリー・マリガンを観たくて。
刺激的な題材や演技は、哀しさや空虚感を顕にして終始漂う、雰囲気のある映像が印象的だった。
以下蛇足です。
「私達は悪い人間じゃない、環境が悪かったのよ。」って台詞。
二人にこれまで何があったのかは語られていないけれど、彼らがなぜそうなったのかを想像すると物語もより興味深いんじゃないかなと思う。
兄妹の近親愛への複雑な関係に向き合えず、兄は愛のないセックスを捌け口にし、妹は愛されたい欲求から恋愛に依存してしまう。
兄はその罪悪感に苛まれるからこそ、妹が妻子ある男(上司)とも厭わず寝てしまことに(&自分を惑わすことに)苛立つし、同僚に愛を求めようとすると萎えてしまう。
妹はより一線を越えたい想いが強いからこそ叶わぬ愛を他に求めようとするし、兄から拒絶されることに絶望し、自傷を繰り返しているのかも知れない。
序盤とラストに電車の中で女性との目線のやり取りがあるけれど、今までと同じような悲しみが繰り返し続いていくのか、それともなにか変わったのか、どっちなんだろう…なんて考えちゃう。