このレビューはネタバレを含みます
愛の矢印を向けられたことも返されたこともない、だからこそ負の感情の原因を周りの全てに押し付けて自己防衛しているビリーの屈折した性格や、汚い雪と汚い街の冬景色や、そういった要素故なのか何となく始終鬱々とした雰囲気が纏っているように感じた。
演出やカメラワーク、それこそ60年代の優雅な恋愛映画を思わせる音楽など、確かにおしゃれ映画と言われる部分も分かるし、ご都合主義的でハッピーエンドなロマンス映画なのだけれど、ビリーの「死にたい」に引っ張られているのか、明るい曇天みたいな映画だった。