堀井白

バッファロー’66の堀井白のレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
5.0
弱い男はこれまでに散々見てきた。特に僕なんかは極め付きなんだな。

弱い男が優しくないわけじゃないんだ。強い男だけが優しいわけでもない。皆んな優しさを持っていて、弱い男はその優しさを自分に向けることで精一杯なだけ。
去勢を張って、人を傷つけて、どうにか自分の弱さを隠して、とりもなおさず存在を肯定しないと生きていけない。
だからこそ、別れ際に彼がついた嘘の優しさに胸打たれるんだ。

誰かが言ってた。
「弱いことは罪じゃない。弱いなら弱いまま、誇らかに生きてみろよ。」

これは詭弁じゃないと思う。
堀井白

堀井白