じゃみ

千年女優のじゃみのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
2.9
恋する乙女はかわいい
恋する自分が好きな乙女はたまらなく強い

混乱の戦時下に偶然出会った初恋の男は思想犯
そこから生涯をかけた少女の終わらない恋の追いかけっこが始まる

女優という生業を活かしていかなる時代や環境、立場に置かれてもただひたすらに彼の幻影を思い浮かべる
それが千代子のすべての原動力
儚い恋模様ではなく常に命懸けであるかのような千代子の心情を表すような疾走感のあるアニメーションはとてもきれい
幻想か現実かわからないようなシームレスな画面は居心地がよい

それにしても平沢進の音楽が最高!
疾走感のあるアニメーションに平沢進の荘厳で壮大で時代を問わない音楽が絶妙に合う
黒画面のエンドロールを背景に流れだす平沢進の曲にひしひしと心が浄化された
そうこれだけで良い
これだけで観にきた価値がある

なぜなら私はこの作品だめだわ
すごいのはわかる
けど、ずーーーーっと退屈
遠い昔に会ったきりのもはや顔すらろくに覚えていない男にずっと執着してるだけの物語
走る 会いたいと叫ぶ そして会えない
走る の繰り返し
退屈です
80分が永遠に感じる長さ
恋している自分が好きという自己肯定感高めセルフプロデュース完璧が最強だという事を強く知ったのが教訓
じゃみ

じゃみ