真っ黒こげ太郎

サヴァイヴ 殺戮の森の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

サヴァイヴ 殺戮の森(2006年製作の映画)
3.8
真面目な「13日の金曜日」系のスラッシャー・ホラーだと思っていたら…?w

ってか殺人鬼よりチョイ役の社長の方が多く殺しちゃってるんですがそれは…。w




研修の為にバスで山奥のロッジを目指していた、パリセイド兵器会社の社員達。
途中、道に木が倒れていたので回り道しようとする一行だったが、バスの運転手が「その道には絶対行かんぞ!」と怒り、社員を放り出して逃げ出してしまう。
バスを失った一行は歩きでオンボロなロッジにたどり着くのだった。

しかし、この場所が元収容所だという噂が立ってたり、置いてあったパイに人間の歯が入っていたり、社員の一人が覆面の男(!)を見たりと次々と不穏な出来事が起こる。
一夜を過ごし翌日、ある社員は研修の一環でペイントボールしたり、またとある社員は不安がる会社員の迎えを呼ぶ為に丘に行き携帯を掛けに行く。

だが、丘に向かっていた社員はバスと惨殺された運転手を目撃する!!!
更に社員のデブの足が仕掛けられた罠によってもげる!!!
すぐさまバスに乗って逃げだす一行だが、バスの車輪が大破し転倒!!!

研修に来た彼らを、何者かが狙っていたのだ!!!!




研修の為に山奥のロッジにやってきた社員グループが、とんでもない目に遭う、サバイバル・スラッシャー・ホラー。

監督は「0:34」のクリストファー・スミス。
「0:34」はショック描写が良かったものの、ヒロインや殺人鬼のヘボさでややガックリな状態になってしまっていた。

んでその監督の次回作との事で、アレよりは面白くなっているといいなぁと思いながら鑑賞しましたが、今回は何か凄い明日明後日の方角にすっ飛んだ作品になってました。w



前半45分はスラッシャー物お約束の不穏な雰囲気メインで話が進む。

どう見ても怪しげな山奥の小屋にやってくる主人公グループ。

ここから先は危険だと警告する男。

要所要所で感じる不穏な気配。

曰く付きなその土地の恐ろしいお話。

不審人物を目撃する女性。

とまぁこんな感じでベタなスラッシャー映画のお約束を展開していくが、最初の犠牲者が44分を過ぎてようやく出てくるので、そこまで結構長くて少々眠くなった。w


だが、デブがトラバサミに足を挟まれる辺りから、登場人物が殺人鬼にスラッシュされてゆく血みどろ展開になり盛り上がってくる。
だが、そのスラッシャー描写が、何処かズレたものになっている。
んでもって、以外にも早く殺人鬼の姿が明らかになる。
そして生き残りがトドメを刺す…がまだ尺が20分以上余ってる…と思ったらまさかの展開に!!!
殺人鬼のとんでもない正体が明らかになり、かなりハイテンションな展開へシフトしてゆく!!!


…もうぶっちゃけますが、今作は見事なまでにコメディです。w
序盤はまだ真面目なホラーながら中盤のスラッシャー展開を機に徐々に加速してゆき、終盤にはハチャメチャな展開の連続!!!

ってか前半で登場人物のオッサンが酷い悪夢を見た時点でコメディであること察知するべきだった…。w

今作、真面目なスラッシャー映画を装いながらも、真っ当なコメディではなく何処かズレたコメディ描写が展開される。


何度もトラバサミ解除に失敗して、足がもげる。w

その足を冷凍庫に無理やり入れる。w
(しかもギリギリ入らないので、わざわざ靴と靴下を脱がせる。w)

首チョンパされてもまだ生きてて、その斬られた姿を見る。
(しかもそれを見て歓喜するw)

拘束してガソリンをぶっかけて、マッチで火を付け…られなかったから火炎放射器で燃やす。

立てこもった小屋の中にアッサリ殺人鬼が入り込んで負傷者を連れ去る。
(気づけ!w)

そして極めつけが、ラストのトンデモサバイバル展開!!!!
主人公一行はヤケクソになり、大乱闘を繰り広げる!!!
詳しくは伏せますが、そっからのサバイバル展開は完全にバカ丸出しの大ボケコメディです。wwww
ぽっと出のオッサンがとんでもない事をしでかしたり、尻にナイフをブッ刺したり、チョイ役のノーブラ姉ちゃんが美味しい所を持って行ったりと、ハチャメチャ騒ぎが繰り広げられ最高に楽しい!!!w

BGMも大げさで、オチも完全にふざけてます。w
エンディングテーマも無駄に爽やか!!!w




ハッキリ言って内容は結構荒いし、クライマックスは無茶苦茶すぎて話は破綻しまくってるし、突っ込み所やたるい所もあり、コメディ描写も人によってはアレかもしれません。w
後グロ描写は、足チョンパや首チョンパ等一通りやる事はやってるけど、全体的にグロゴア度数は弱め。


でも、個人的には笑って見れる見どころ&クライマックスのテンション高めな内容で、何だかんだで「0:34」よりは楽しめる作品でした。w

あっちがダメだった人でも今作なら楽しめる…かどうかは分からないけど、少なくともあちらよりは見どころ満載で愉快なので、機会があればどうぞw
まぁ、期待しすぎは禁物ですが。